チタンピアスとは何か|素材特性と利点・注意点

チタンピアスとは何か|素材特性と利点・注意点

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ライター Mio

Liora専属ライターのMioです。私も昔、ピアスのおしゃれを楽しみたいのに、金属アレルギー(金アレ)ですぐに耳が荒れてしまって…。素材選びには本当に苦労しました。

この記事では、チタンピアスとは何か、その素材の特性から利点、選ぶときの注意点まで、分かりやすくお話ししていきますね。

チタンピアスとは? まず知りたい基本

チタンピアスとは、その名前のとおり「チタン」という金属を使って作られたピアスのことです。

チタンは、軽くて丈夫、そして錆びにくいという特徴を持つ、とても優れた金属なんですよ。

そもそも「チタン」ってどんな金属?

チタンは、私たちの身近なところでも活躍しています。例えば、飛行機の部品や医療機器(人工関節など)にも使われているんです。

なぜなら、重さが鉄の約60%と軽いのに、強度は鉄やアルミ以上。さらに、汗や海水にも強い「耐食性(たいしょくせい)」を持っています。

なぜピアス素材として人気なの?

チタンがピアス素材として注目される一番の理由は、やはり金属アレルギーを起こしにくいことです。

金アレは、ピアスに含まれる金属が汗などで溶け出し、それが肌のタンパク質と反応して起こることが多いんです。チタンは、この「溶け出し」が極めて少ない金属なんですよ。

チタンピアスが金アレスイッチを入れにくい理由

「どうしてチタンはアレルギーが起こりにくいんだろう?」と不思議に思いますよね。 それには、チタンが持つ2つの特別な性質が関係しています。

理由1:金属が汗で溶け出しにくい

金アレの原因になりやすい金属(ニッケルやコバルトなど)と比べて、チタンは汗や体液に触れても、金属がイオン化して溶け出す量が非常に少ないんです。

原因となる物質が肌に触れなければ、アレルギー反応も起こりにくい、ということですね。

理由2:表面の「強力なバリア」

チタンは、空気中の酸素に触れると、すぐに表面に「不働態皮膜(ふどうたいひまく)」と呼ばれる、とても薄くて硬い膜を作ります。

この膜が強力なバリアのように働いて、中のチタンが直接肌に触れたり、溶け出したりするのを防いでくれるんです。もし傷がついても、すぐに新しいバリアが再生されるんですよ。

チタン表面の「強力なバリア」のイメージ

知っておきたいチタンピアスの「種類」

「チタンピアス」といっても、実はいくつか種類があります。選ぶときの大切なポイントなので、少し見ていきましょう。

「純チタン」とは?

純チタンは、その名のとおり、ほとんどチタンだけで作られています。JIS規格(日本のルール)では、純度が99%以上のものを指します。

ただ、純チタンにも「グレード」があります。ピアスでよく使われるのは、不純物が少ない「グレード2(G2)」や、さらに純度の高い医療用の「グレード23(G23)」などです。

「チタン合金」とは?

チタンに他の金属を混ぜて、強度などを高めたものがチタン合金です。

医療用として体内に埋め込むボルトなどに使われるチタン合金(例:チタン6AL4V ELI)は、アレルギー性が低い金属(アルミやバナジウム)が使われており、ピアスにも適しているとされています。

チタンの種類と特徴の比較
種類 純度・成分 主な特徴
純チタン (G2, G23等) チタン純度99%以上 不純物が少なく肌に優しい。G23は医療用。
チタン合金 (6AL4V ELI等) チタン+他金属 (アルミ等) 強度が高く加工性に優れる。医療用にも使用。

「チタンポスト」に注意

お店で見かける「チタンポスト」や「チタン加工」という言葉には、少し注意が必要です。

これは、耳に通すポスト部分だけがチタン製で、肌に触れるキャッチや飾りの部分は他の金属(メッキなど)で作られている場合があるからです。

ポスト以外が肌に触れてアレルギーが出てしまうこともあるので、全体がチタン製か、ポスト以外もサージカルステンレスなど肌に優しい素材か、確認すると安心ですね。

ピアスの素材表記の違い

チタンピアスの主な利点(メリット)

チタンピアスを選ぶことには、金アレ対策以外にも嬉しい利点がたくさんあります。

1. 金属アレルギーが起こりにくい

これは最大の利点ですよね。金属が溶け出しにくく、強力なバリアもあるため、金アレに悩む人にとって、とても頼りになる素材です。

2. 驚くほど「軽い」

チタンは、金やプラチナ、サージカルステンレスと比べても非常に軽いです。

重いピアスは耳たぶに負担がかかりますが、チタンなら着けていることを忘れるくらい快適なんですよ。大ぶりのデザインでも疲れにくいのは嬉しいポイントです。

主なピアス素材の重さ比較 (イメージ)
※素材の比重に基づくイメージです

3. 汗や水に強く「錆びにくい」

チタンは汗や海水にも強いため、錆びたり変色したりしにくいです。

お風呂やスポーツ、海などのレジャーでも着けたまま過ごしやすい(※)のは、チタンならではの強みですね。 (※ただし、温泉の成分によっては変色することもあるので外しましょう)

4. とても「丈夫」で傷つきにくい

チタンは強度が高く、傷がつきにくい金属です。

日常使いでうっかりぶつけても変形しにくく、美しい輝きが長持ちします。長く愛用したいピアスにはぴったりの素材です。

チタンピアスを選ぶ前の注意点(デメリット)

良いことずくめのようですが、チタンピアスを選ぶ前に知っておきたい注意点もいくつかあります。

1. 他の金属より高価な場合がある

チタンは、希少な金属というわけではありませんが、とても硬いために加工が難しい金属です。

そのため、製造にコストがかかり、他の素材(例えばサージカルステンレスなど)のピアスと比べると、価格が少し高くなる傾向があります。

2. デザインの幅が少し狭いことも

加工が難しいことは、デザインの幅にも影響します。

とても繊細なデザインや、複雑な形のピアスを作るのが難しいため、シンプルなデザインのものが中心になりがちです。最近は技術も進んでいますが、他の素材に比べると選択肢が限られるかもしれません。

3. 100%アレルギーが出ない訳ではない

チタンは「アレルギーが起こりにくい」素材ですが、「絶対に起こらない」と保証されている訳ではありません。(これはどんな素材でも同じですね)

また、先ほどの「チタンポスト」のように、ポスト以外にアレルギーの原因となる金属が使われていないか、素材表記をしっかり確認することが大切です。

まとめ:自分に合うチタンピアスを見つけるために

ここまで、チタンピアスの基本から利点、注意点までお話ししてきました。

素材の特徴を知ることは、安心してピアスを楽しむための第一歩ですよね。

私も素材選びで失敗を繰り返しましたが、今はサージカルチタン(医療用チタン)のように信頼できる素材に出会えて、毎日のおしゃれが本当に楽しくなりました。

Lioraでも、肌への優しさを第一に考えたサージカルチタンのピアスを扱っています。もし素材選びに迷ったら、選択肢の一つとして見てみてくださいね。

この記事が、あなたのピアス選びの参考になれば嬉しいです。

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